葉方法律事務所 > 労働 > 残業代の未払い分を請求したい|時効はいつ?必要な証拠は?

残業代の未払い分を請求したい|時効はいつ?必要な証拠は?

残業代の未払いがあった場合、労働者は法律上、その請求をする権利を持っています。

しかし実際に行動に移そうとすると、「いつまで請求できるのか」といった疑問が出てくるかもしれません。

今回は、残業代請求の時効や請求にあたり必要となる証拠の種類を解説いたします。

残業代の請求が可能な期間

残業代は、労働基準法で定められた労働者の権利です。

未払い分があれば、会社に請求できます。

ただし無制限に遡って請求できるわけではなく、3年間という時効が定められているため、早めの対応が重要です。

残業代の未払いを請求できる期間は、支払期日の翌日からカウントされます。

たとえば4月分の残業代が525日に支払われる会社であれば、その翌日である526日から時効がスタートします。

「働いた日」や「残業をした日」から時効が始まるわけではない点に注意が必要です。

残業代請求に必要な証拠とは

残業代の請求では、「実際に働いた時間」と「未払いがある事実」を客観的に示すのが重要です。

残業時間を示す証拠

残業時間を示す証拠としては、以下のようなものがあります。

 

証拠

説明

タイムカード・勤怠管理システムの記録

出退勤の時刻が記録されているものは、信頼性の高い証拠として機能します。

PCのログイン・ログアウト記録

タイムカードが改ざんされている場合や打刻がない場合でも、実際に業務をしていた証明になります。

入退館記録

オフィスビルや工場の出入りを示す記録も、労働時間の裏付けになります。

業務日報・スケジュール表

上司の承認印があり、具体的な業務内容と時間が残っていれば、残業の実態を示す材料となります。

 

運送業であれば、自動車に搭載される運行記録計(タコグラフ)も証拠になります。

未払いを示す証拠

まずは給与明細書です。

残業時間が記録されていなかったり、残業代の金額が著しく少なかったりする場合、未払いを裏付ける証拠になります。

それから就業規則や雇用契約書、労働条件通知書も、重要な証拠です。

残業代の計算方法や割増率の規定を確認すれば、本来支払われるべき金額を算出できます。

まとめ

未払い残業代の請求をするには、客観的な証拠を集めておくことが欠かせません。

証拠が整えば、会社との交渉や労働審判・訴訟に発展した場合でも、有利に進めやすくなります。

未払い残業代の問題は、専門的な知識も関わるため、1人で悩むよりも専門家に相談するのが安心です。

労働問題に詳しい弁護士や労働組合など相談先を活用し、早めに行動を起こすことが解決への第一歩となります。

よく検索されるキーワード

KEYWORD

弁護士紹介

LAWYER

葉方心平弁護士の写真

弁護士 葉方 心平 (ハカタ シンペイ)

誠実かつ丁寧な対応を心がけ、ご依頼者様のお気持ちに寄り添いながら、問題解決に向けて尽力いたします。

お気軽にご相談できるよう、適正価格においてスピーディーなリーガルサービスをご提供いたします。

所属団体 大阪弁護士会
経歴
  • 2006年 私立洛星高等学校卒業
  • 2011年 立命館大学法学部法学科卒業
  • 2014年 大阪大学大学院高等司法研究科修了
  • 2017年 司法試験合格
  • 2017年 最高裁判所司法研修所入所(新71期司法修習生)
  • 2018年 最高裁判所司法研修所における修習終了
  • 2019年~2021年 他事務所において勤務
  • 2022年 葉方法律事務所(独立開業)
松浦未佳弁護士の写真

弁護士 松浦 未佳 (マツウラ ミカ)

所属団体 大阪弁護士会(67125)
経歴
  • 2018年 大阪府立春日丘高等学校卒業
  • 2021年 同志社大学法学部法律学科卒業
  • 2023年 同志社大学大学院司法研究科法務専攻修了
  • 2023年 司法試験合格
  • 2024年 最高裁判所司法研修所入所(77期司法修習生)
  • 2025年 最高裁判所司法研修所における修習終了
  • 2025年 葉方法律事務所入所

事務所概要

OFFICE

事務所名 葉方法律事務所
所在地 〒567-0888 大阪府茨木市駅前3-2-2 晃永ビル505
電話番号 072-697-8634
受付時間 9:00〜21:00
定休日 土日祝