DVを理由に離婚するのは難しい?用意すべき証拠や注意点は?
「ドメスティック・バイオレンス(以下、DVといいます)を理由に離婚したいけれど、相手が認めないかもしれない」といった不安を抱えている方は少なくないかと思います。
この記事では、DVを理由とした離婚の可否、用意すべき証拠とその注意点について解説します。
DVを理由に離婚はできる!ポイントも併せて解説
結論から申し上げると、DVを理由に離婚することは可能です。
民法では、離婚が認められる原因を定めており、DVはその中の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。
DVには、身体的な暴力だけでなく、暴言などの精神的DV性行為の強要、避妊に協力しないなどの性的DVも含まれます。
DVを理由に離婚するために用意すべき証拠
相手がDVの事実を否定した場合、調停や裁判で離婚を有利に進めるためには、DVがあったことを示す客観的な証拠が重要です。
有効とされやすい証拠の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
■診断書・カルテ
暴行による怪我や精神的な苦痛で病院を受診した場合、医師に作成してもらった診断書は非常に有力な証拠となります。
■怪我の写真
痣や傷跡など、怪我の状態がわかる写真を撮影することで有力な証拠となります。
■スマートフォンやICレコーダーでの暴行・暴言の録音・録画
DVが行われている最中の音声や映像は、直接的な証拠となります。
■日記やメモ
いつ、どこで、どのようなDVを受けたのかを具体的・継続的に記録することをおすすめします。
■第三者の証言
DVを目撃した家族や友人、隣人などの証言も証拠となり得ます。可能であれば、陳述書を作成してもらうなどの協力を依頼しましょう。
証拠を集める際の注意点
DVの証拠を集める際には、以下の点に十分注意してください。
■安全確保
DVの証拠を集めていることが加害者に知られると、DVがエスカレートするする危険があります。
身の危険を感じる場合は、無理に証拠を集めようとせず、すぐに安全な場所(実家、友人宅、DVシェルターなど)へ避難してください。
■録音・録画の注意点
夫婦間の会話やDVの証拠として録音・録画することは、プライバシー侵害の違法性が低いと判断され、証拠として認められるケースが多いですが別居後に相手の家に盗聴器を仕掛けるなど、違法性の高い方法は避けるべきです。
■証拠の保管
集めた証拠は、原本を加害者に奪われたり、破棄されたりすることを防ぐためデータであればバックアップを取り、書類や写真などはコピーを取って、安全な場所に保管しましょう。
まとめ
DVによる離婚は、精神的にも肉体的にも大きな負担がかかります。
一人で抱え込まず、信頼できる人や専門機関、弁護士に相談しながら、ご自身の安全と権利を守るために、着実に準備を進めていきましょう。
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